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さあ!ヌーボーNIGHT Start

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みなさ~ん お待ちしておりま~す。

みんなちがて、みんないい 新着自然派「ピノ・ノワール」

「みんなちがって、みんないい」と謡ったのは、
大正から昭和の初期にかけて作品を残されている、童謡作家の
『金子みすゞ』さんですが、
最近出会った『ピノ・ノワール』たちがまさにそれ。
ピノピノ

どれも個性があり、どれもいい(旨い)んです。
もちろん、甲乙なんて私にはつけられません。

右から、
 可愛いエチケットそののままに「三人の人」と名付けられた、
 フランスのど真ん中、オーヴェルニュのワイン。彼の人柄がワインに映って・・・
3 Bonhommes ('09) Vincent Tricot, Auvergne
 トワ・ボンノム ヴァンサントリコ ¥6,200

 アビタでも人気のアルザスの『ビネール』。彼の08ピノは以外にしっかり。
Alsace Pinot Noir Non Filtre '08 Binner
 アルザス・ピノノワール ノン・フィルトレ ビネール ¥6,200

 そして3、4番目は前回のワイン会でもおだしした、
 イタリア、エミリアの『アングイッソラ』。
 08はパワー全開!ぺティヤンでシュワーっと。02は落ち着いて、熟成間が。

Casé Riva del Ciliegio Frizzante '08 Alberto Anguissola
 カゼ リヴァ・デル・チリエージョ フリザンテ アルベルト・アングイッソラ \5,900

Casé '02 Alberto Anguissola
 カゼ アルベルト・アングイッソラ エミリア ¥6,900

ワイン好きが集まったら、4本比べて飲んでみるのはいかが?

各ワインについて、詳しくは来週に御紹介するつもりです。
お楽しみに。

冷たい雨には Orcia Rosso

朝から雨が降っていた。
ミストサウナのように細かいのに、肌を刺すように冷たい。
体は硬くなり、心は閉じる。
暖かく、優しいものに触れたい。

そんな日に選んだのは『イタリア、トスカーナのサンジョベーゼ』
Orcia Rosso '09 Santa Maria
オルチア・ロッソ サンタ・マリア ¥6,000
サンタマリーア

コルクを抜くと、よく熟した赤い果実の香りに、ほんのり甘い薬草。
液体は若干、二酸化炭素を含みピチピチと。
唇を寄せると「まだですよ」と。
少しスワリング(グラスをくるくる)すると、更に香りが華やいできます。
ピチピチ感が穏やかになると、しなやかな軆があらわに。
いつの間にか、すうっと寄り添って・・・
心の中から温めてくれるようなワインです。

イタリア、モンタルチーノから25kmほど離れたカスティリオーレ・ドルチャ村産まれ。
自然豊かなこの村の畑には「自然界の絶妙なバランスがいまだ存在する」と考える、
造り手「マリーノ&ルイーザ コッレオーニ」夫妻は、
ボルドー液さえも使わずブドウを栽培。
醸造・ボトリングいかなる過程でも一切『ニ酸化硫黄』を使わないそうです。

エチケット(ラベル)は『ライオンキング』みたいだけど・・・は蛇足。

顔はいまいちだけど・・・Le Fole Cantina Giardino

Le Fole '07 Cantina Giardino, Campania
 レ・フォーレ カンティーナ・ジャルディーノ ¥5,900
レフォーレ
どうも、このエチケットの絵は趣味じゃないんですよね。
『黄金色の大地から、逞しく立ち上がっている黄金の古い葡萄の木。
  そして、その果実は輝き、重く垂れ下がっている』
           といったイメージなのでしょうか。  
レフォーレ2
バックラベルを見ると最下部に
「Quadro di Maurizio Nardiello」とあるので、
『マウリツィオ・ナルディエッロ』さんが書いたらしい。
(ごめんなさい小さすぎて見えませんね)

さて、肝心な内容に行きましょうね。

レフォーレ3
コルクをそっと抜くと、少し還元的なニュアンス。
色調は黒が入った赤紫。少し濁りがあります。
濁りと裏腹に、味わいに透明感。
ボディは強さより、エキスの多さが印象的。
還元的な香りは次第に去り、甘い香りと若干のスパイシー。
味わいにも、熟した果実由来の甘味が・・・

何故か、同じ「マウリツィオ」でもエチケットの作家「ナルディエッロ」ではなく、
ピアニストの「マウリツィオ」。イタリア出身の
『マウリツィオ・ポリーニ』が聞きたくなってしまいました。
私の大好きな彼の演奏「シェーンベルク」や「ストラヴィンスキー」ではなく、
21世紀になってから録音した、
『バッハ』の『平均律クラヴィーア』を。

造り手の詳しい情報は続きを読んでね

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風よ吹け

「この暑さは九月まで続くようです」
 と、テレビから流れてくる「お天気お姉さん」の屈託のない声に
「ノー天気に言いやがって!」と怒るのも仕方ないけれど、
お門違いの八つ当たり。
「せめて涼しい風でも吹かんかい!」といったら、やってきた。
南仏ラングドックから吹いた「風」
風 ブラン
風 Le Vent Blanc '09 Dm. De la Garance¥5,500
カゼ  ドメーヌ・ドゥ・ラ・ガランス(100%シャルドネ)

このドメーヌは南フランス、ラングドックの広大な丘にポツンと一軒だけ。
周りには畑もないところにあるのだそう。
始まりは1939年。叔父と父親が元々ブドウ畑ではなかった土地を購入しブドウ栽培を始めました。
その後1991年ピエールとミュリエルのキノネロ夫妻が引き継いだ後は、
「自然」のままの栽培をと、ビオロジックへ。
葡萄畑にはローズマリーやタイムなどのハーブが自生させたままにしています。
乾燥していますし、秘境(?)ゆえ他の畑からの農薬等の影響もなく、
病気にはなりにくいのですが、葡萄の健康にとても大切と彼が考えるのが…
『風』なのです。

時は2008年初夏。このころ風が吹かず、病気を心配していたピエール。
日本からやってきた、ワイン商。
お土産に持ってきたのは、掛け軸。そこには『風』の一文字。
「日本から風がやってきた!」と喜ぶピエールが作ったのが、
ピノノワール100%の「風」という名をつけたワイン。
kaze 

彼の気持ちは葡萄からワインへ伝わり。
おいしいワインになりました。
本当に風が吹いたのです。


感謝の気持ちを更に深めたピエール。
2009年にはシャルドネで白ワインも仕込みました。

「黄桃」ヤ「パイナップル」「グレープフルーツ」の香り。
ボディーもしっかり、ボリュームあり。
ミネラル感も程よく、どんな料理にも合わせやすい。

ワインは「人の心」が表れるのですね。
「感謝」から生まれたワインです。

涼しい風が吹くかと思ったら、
あつーい気持ちの「熱風」が吹いてしまったような…